謹啓 寒冷の候 ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、先日の「ウェディングドレスファッションショー」では大変お世話になりました。思いもかけない企画のお誘いに、驚きと共に不安とわくわく感の毎日でした。
娘のお気に入りのジェルネイルをしてもらい着々と準備を進める中で、少しづつ娘を見る家族の気持ちに変化がでてきたように感じました。
そして当日。両親、妹と出席させて頂きました。1,050gの超極小未熟児で産まれた娘は、身体も小さく知的障害、又11歳の時に頸椎の大手術を受け、その後遺症でことばも失ってしまいました。
額には、手術の時にボルトをさした跡が4ヵ所残っていてその傷跡を見る度、娘に五体満足の身体で産んであげられなかったことを申し訳なく、いつも思って過ごしてきました。
ショーの当日は父と手をつなぎランウェイを進む娘の姿は、びっくりする程しっかりとした足取りで一歩一歩歩いていました。
あの姿は、私達家族にとって忘れられないものになりました。
うまく言葉で言い表せないですが、自分の足で父と歩く姿は一人の立派な女性でした。
娘だけではありません。大地のお友達がみんなとても誇らしげに精一杯の気持ちを表現して喜ぶ姿に親としてこの企画を考え、実現して下さった皆様に心から感謝し、胸がいっぱいになりました。
この子たちは、ひとりひとりの力ではできないことばかりです。
でも一生懸命に今を生きています。
今いるこの場所で、今自分たちにできることをひとつひとつ本当に丁寧に取り組み、そして毎日を笑顔で生きています。
今回このような素敵な機会を考え、実現してくださいました「自立の里チーム」の学生の皆様に心から感謝申し上げます。
おひとりおひとりの優しさを肌で感じ、その心配りに感謝の気持ちでいっぱいです。
介添して下さった学生の皆さんは緊張している娘たちを常に見守りサポートして、必要に応じてさりげなく手を差し伸べて下さる本当に心強い存在でした。
娘と共に心からお礼申し上げます。
最後になりましたが、この企画に携わって頂きました関係の皆様に心から感謝申し上げますと共に皆様の今後の益々のご活躍、ご多幸をお祈り致しております。まずは取り急ぎお礼まで。
敬具
令和元年12月吉日